新型コロナウイルス感染症Q&A

(この記事は令和3年3月時点の情報に基づく内容です)

新型コロナウイルスとは?

人に感染するコロナウイルスは、かぜの原因の4種類と2002年中国広東省でSARS(重症急性呼吸器症候群)、2012年中東でMERS(中東呼吸器症候群)が確認されていました。2019年12月末に中国武漢で新型コロナウイルスSARS-CoV-2によるCOVID-19が発生し、その後、変異株が世界各国で確認されています。

感染ルートは?

咳やくしゃみによる飛沫が主体で、汚染環境からの接触やエアロゾン※からも感染します。インフルエンザと異なり発症3日前から感染リスクがあり、無症状感染者は飲み会や集団イベント、医療機関や介護施設での感染原因になり、家族内感染やクラスター発生につながります。発症後5日程過ぎると人に移すことは稀になり発症後10日で感染性はなくなるため、症状が改善していればPCR検査なしで隔離解除・退院が可能です。
※気体中に浮遊する微小な液体または個体の粒子のこと。

感染後の経過は?

潜伏期間は1〜14日、多くは4〜5日で発症し、初期症状は発熱・咳・だるさ・食欲低下・息切れ・痰・筋肉痛・嗅覚障害・味覚障害などです。息切れ・嗅覚障害・味覚障害は、特に新型コロナウイルス感染症を疑うきっかけになります。発症後1週間ほど風邪症状が続いた後、約8割は治癒、約2割弱は肺炎が徐々に悪化、全体の約5%は集中治療を要し、約2%は致命的状態に陥ります。糖尿病、慢性呼吸器疾患、心血管疾患、高血圧、がんなどの持病を持つ人や高齢者は重症化しやすく死亡例も多く認めます。後遺症も咳、痰、だるさ、呼吸苦、嗅覚障害、味覚障害が発症120日後も2~11%でみられ、脱毛も24%でみられます。

診断は?(PCR、抗原、抗体検査)


肺炎の診断には胸部レントゲンやCT検査を行い、新型コロナウイルス感染症の確定診断にはPCR検査または抗原検査をします。PCR検査は鼻咽頭や唾液からウイルスの遺伝子を検出します。検出力の高い検査ですが感染者でも陰性と判定されることがあり(偽陰性)、感染性消失後もしばらくは陽性が続きます。抗原検査はウイルスの一部であるタンパク質を検出します。短時間で判定できますが、一定のウイルス量がないと検出できず見逃す可能性や、PCR検査よりも偽陽性(感染していないのに陽性になる)例も多いようです。抗体検査は血液検査で、過去に感染したかどうかを調べるものです。

 
意義検体長所短所
PCR検査現在の感染鼻咽頭拭い液
唾液など
感度が高い時間がかかる
感染性消失後も陽性
抗原検査現在の感染同上短時間で判定可能感度が低い
偽陽性が多い
抗体検査過去の感染血液流行の全体像把握現在の感染は不明

治療は?

特効薬はありませんが、発症初期には抗ウイルス薬(レムデシビル)、発症7〜10日以降の過剰な炎症反応が起こる時期には抗炎症薬(デキサメタゾン)が有効とされています。

濃厚接触者とは?

感染者とすれ違っただけでは感染しません。濃厚接触者と判断するには距離の近さと時間の長さが重要です。手が届く距離(1m)で感染予防策なしで、感染者と15分以上の会話と接触があった方をマスクなどの着用状況から総合判断します。

発熱時またはコロナが疑われる症状が出た場合は?

直接受診せず、かかりつけ医または香川県新型コロナウイルス健康相談コールセンターに電話相談しましょう。医療機関などで検査を受ける場合は、マスクをつけ公共交通機関は使わないようにしましょう。

基本的な感染予防策

手指消毒の徹底(帰宅時・食事前後・鼻をかんだ後・トイレ後・掃除後・共有物に触れた後等)と個人防護具着用(屋内ではマスク)、3密(密閉・密集・密接)の回避が重要です。

ワクチンの有効性と安全性は?


新規に開発されたm(メッセンジャー)RNAワクチンの接種が日本では今年の2月から医療従事者の接種が始まりました。発症リスクは約1/20になり、重症化も抑えますが、効果の持続期間などは不明、変異株では有効性の低下が懸念されます。安全性は局所の疼痛やだるさは半数にみられ、アナフィラキシーというアレルギー反応に対応が必要です。

今後の私たちの生活はどうなる?

新型コロナウイルスは人間の社会行動を巧みに利用し広がる厄介な病原体であり、人間の本質を知り尽くした賢いウイルスともいえます。生活習慣や経済活動、楽しみへの欲求が感染機会となるため、一人一人が日常の行動を変える必要があります。手指消毒や屋内でのマスク着用(ユニバーサルマスク)はその第一歩です。テレワークやオンライン飲み会、配信ライブ、電子決済などニューノーマルといわれる新しい生活様式も提唱され、ITを活用した少し先の未来も前倒しにやってきました。新型コロナウイルス感染症をきっかけに、私たちの現代社会の問題点が見えてきましたが、新しい社会を再構築する機会を与えられたのかもしれません。